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2020-12-11

太陽の塔

最低限文化的な生活を送らなければと思ったり思わなかったりしながら、積ん読を一冊崩しました。

森見登美彦著 『太陽の塔』です。

※余談1 写真はこの間「秋の遠足」と称して万博記念公園へ行った時のもの。せっかくドールに秋らしい服を着せていったのに、日中は暑いくらいでミスマッチな感じになってしまった。

※余談2 Mr.dollさんで購入したドール用のグレンチェックセットアップ。うちの子たちが着ると悲しいかな”おしゃれなパジャマ”に見えてしまったので、ジャケットとパンツを二人で分けることにした。Mr.dollさんのツイッターでは刀剣乱舞の髭切さんがモデルだったものなぁ…そりゃ着こなすわ。

すっかり電子書籍に移行している私ですが、この本は紙の本を購入しました。というのも、買ったのがいつだ…?春頃だったと思うのですが、梅田の紀伊國屋書店で推しの選書フェアが行われており、その選書にラインナップされていた一冊が『太陽の塔』だったのです。

選書フェア期間中に該当図書が売れる→「推しは集客力がある」とかなんとかいう事になる→今後もなにがしかの展開が…という下心もありつつ、森見先生の小説は好きなのでそこはそれ。久しぶりに手にしてみて改めて思いましたが、やっぱり紙の本は紙の本の良さがありますね。

森見作品はだいたい家族が購入していてそれを私が後から読むという感じだったので、なぜデビュー作である『太陽の塔』を飛ばして購入しているのかは家族に聞いてみなければわからないのですが、第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞作ということは一作目からあの感じなのかな?と期待しつつページをめくって、最初の二行でぐっと心を掴まれました。

何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。
なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。

これよ、これ…!!!

面白いやつ!好きなやつ!と思うと同時に、最初からこのテイストだったのすごいな…と。でたでた頭でっかちで口ばっかり達者な偏屈京大生!森見節が確立されているし、やっぱりこういうのが一番面白い、と思う。この後の四畳半や乙女に通じるものがあるし、ありすぎて「また同じような話」だとか「マンネリ」だとか言われてそうな気もするけど、そういうんじゃないんだよ。安心と信頼の味がする。

しかもこの冒頭二行の文章がラストに効いてくるのも良い。

ただ、途中途中くすっとはしたものの、デビュー作だからなのかなんのか、風呂敷広げ過ぎてちょっと収集ついてない感じあるな?という気はしたので、森見入門編には選ばない、かもしれない。私は。