toggle
2021-07-24

読んでほしい

いつも聞いている「名古屋でこっそり」というPodcast番組のパーソナリティの一人、放送作家のおぎすシグレさんが小説の本を出したということで、その初小説『読んでほしい』を読みました。

ストーリーや読後感と自分の好みを足して引いて、私の評価は★★★☆☆…かなぁ…。これはもちろん良し悪しの話ではなくて好き嫌いの話なんですが、”あのおぎすさんが書いた小説”でなければ最後まで読まなかったかもしれないし、かと言って読んだ後で全然面白くなかった!という感じでもない、そういう星3。

最初から最後まで「読んでほしい」が詰まっていて、詰まりすぎてこんがらがったり自問自答するところは面白い。烏滸がましいけれど「分かるなぁ」って思ったりもする。主人公の周りのあえて読まないことを選択した人たちの読まない理由と、それに対してのリアクションもすき。漢字一文字で”鬼。”とか。そのリアクションが台詞じゃなくて地の文章なところにもくすっとした。

好みじゃなかった点は大きく二つあって、まずは句読点が多いところ。文章のリズム感が合わなかったな~…。これはあくまで私にとっての読み辛いポイントなので、合う人には合うんだと思う。句点があまりなくて長々と文章が繋がっているのがややこしいと思う人も居るだろうし。

もう一つは会話が不自然だなと感じたところ。一旦「めちゃくちゃ説明口調だな…」と感じてしまうと気になってしまってダメだった…。これも気にならない人は気にならないだろうし、もし著者に「本当に普段からこういう会話してるんですが」って言われたらそれはそう、なのよね…。